ベビーマッサージという響きからすると、海外が発祥のものという印象を受けるかもしれません。
現在行われているベビーマッサージには様々な種類があり、その中には外国で生まれたものもあります。

しかし、江戸時代までの日本でも、ベビーマッサージと同じようなスキンシップが行われていたのです。
日本で古くからされていたマッサージは、東洋医学に基づいた「小児按摩」という名称のものでした。
東洋医学では皮膚感覚への刺激を重要視していました。
皮膚を適度に刺激することが、免疫力や自然治癒力を高めるために効果的と推奨されていたのです。
明治時代を迎え、医学界も文明開化の影響を受けはじめます。
東洋医学ではなく、西洋医学が重んじられるようになり、小児按摩も忘れ去られていきました。

また時が経ち、第二次世界大戦終結後に、アメリカから新しい育児法が渡来します。
いわゆる「抱かない」ことが良しとされる育児法です。
親の都合から作られたこの育児法では、育児の省力化が実現し、親にとって有難いもののように捉えられていました。
しかし、時を経て本国アメリカにおいても、「抱かない」育児法による親子関係の弊害が目につくようになったのです。
「抱き癖」がつかないように抱っこしなかったり、両親と子供のフィールドを分けた考え方のこの育児法により、親子の関係が希薄になりました。
両親に触れられないで育った子供たちの中には、成長して青年期をむかえたときに精神が不安定になったケースも見られるようになりました。
親子が物理的に触れ合わないと、心と心の触れ合いも衰退することがわかったのです。

こうして、現在では様々な国でベビーマッサージが推奨されています。
あたたかい人間の心や、お父さんお母さんと子供の愛情には国境はないのですから。



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